だっちゃんの近影


初めての旅  2003/09/21 〜 2003/09/22


その七 日本昔話 

 宿は、日本の古民家、茅葺き屋根の家だよ。地元で取れた肴、野菜、米での料理と地酒だって。

宿の、ご夫婦が出迎えてくれた。ここには、ゴールデンのジェフくんと、バーニーズマウンテンドッグのマルくんがいた。最初に挨拶したけど、急にこんなおっきな犬2頭で、だっちゃんは、鼻をつけるなり、「ヤダよ!来ないで!」って言っちゃった。やっぱり仲良くは出来そうにないね。でも、奴らは、しつこくはないから、一緒にいれば、そのうち仲良くはなれなくても、そばになんとなく一緒にいれそうな感じだ。

奥さんに、よろしくって挨拶した。その時は大丈夫だったから、喜んだ、お奥さんが、もっともっとだっちゃんと仲良くなりたい、なんとか仲良くなりたいって、色々かまってくるから、だっちゃんは、とうとう「がうーー」って言っちゃった。がーーーって、奥さんにちょこっと噛みついちゃった。奥さんは、「甘噛み程度にちゃんと加減してるよ。」って言ってくれたから良かった。ごめんなさい。

その時は、うちの人間はだいぶ疲れて、ぼけてたけど、後で、よく考えて見たら、宿の人たちは洋犬の付き合い方で、日本犬に接したんだね。前に詫び状に書いた、出たーーっのおばさんと同じだね。日本犬は、遊びたいざかりの子犬じゃ無い限り、最初に、臭いを嗅がせてくれて、安心な人だってわかったら、あとは、なじむまで、さりげなく、ほっといてくれる方がいいんだよね。チラチラ横目で見ながら、仲良くしたいよ。ってサインを送って。
急には、ダメなんだね。やっぱりうちの人間は疲れて、ぼけてたんだ、うかつだったよね。ちゃんと考えておくべきだったよね、反省。

まわりは、田圃。
まるで、日本昔話だ。
少し休んでから、夕方の散歩に行った。

まだ雨が降ってる。
 虹が出ていた。明日は晴れるね。

 虹が見える?
部屋で、持参の敷物を敷いて、くつろぐだっちゃん。
客室のなかは、ご自由に、って事だけど、だっちゃんは信用無いから、リードをつけたまま。
晩ご飯は、ご馳走だったって。一泊二食付きで、一人8500円だから、あまりというか、ぜんぜん期待してなかったから、吃驚したって。凄いでしょう?

左の写真、姿造りのお魚の名前は忘れちゃってわからないけど、左が地物のカンパチ、つぶ貝のお刺身。
右の写真、左上から、バイ貝、根曲がり竹の煮物、タコキムチ、舌平目の煮魚、イトウリ、豚軟骨の煮物、昆布と大豆と?の煮物、白子の煮物、地物のもずく酢、サザエ。聞いたけど、ちょっと忘れちゃって、はっきりしないのも多いよ。

ここを始めるときに、「絶対に食事の量が足りない、って事だけは止めよう!」って、固く決めたんだって。だから、こんな豪華なんだね。

地酒は、色々あったけど、ここでしか飲めない、お福正宗の限定酒を選んだ。これが、美味しかったって。
ご飯の時は、だっちゃんは、土間に繋がれるんだ。
土間の横の畳の部屋が食堂で、犬立ち入り禁止。
いろりもあるんだよ。
だっちゃんは、傍に行きたくて、ヒーヒーって言って怒られた。だって、そばに行かなきゃ、お刺身が貰えないよぉ。

で、お刺身を持って来て貰った。ここに居ても、貰える事がわかったから、あとは、少し大人しくいられた。もっと早めに貰えたら、もっと大人しくいれたかもしれないよ。大人しくさせときたかったら、早くくれたら良かったのに。

ここのご主人は、料理が好きで上手で、いつもお友達に「民宿すればいいのに」って言われてたんだって。大型犬を飼ってるから、旅行に困って、それで、大型犬を連れて泊まれる民宿をはじめたって。


美味しいお酒をもっと飲みたかったけど、さすがに疲れていて、
今日は、早く寝る事になった。

それにしても、だっちゃんがここにいると、絵になると思わない?
だっちゃんは、お尻を押されて、ケージの中に入れられた。夜中12時に、だっちゃんは、ヒーヒーヒーって泣いて、ケージの中で立ち上がって、出してよって言ったけど。伏せして寝なさい、って言われた。でも、それから人間は、ぐっすり寝られなくなったんだって。だって、もし、お腹を壊してるんだったら、様子みてなきゃいけないし。ただ単に、ケージから出たいだけなら、そのままでいいけど。って。
それから、みんな1時間ごとに目を覚ましては、うとうとして過ごした。だっちゃんのお腹はなんともなかったんだ。


朝、6時に散歩に行った。今日は、晴れていい天気になりそう。

朝ご飯は、旅館の朝ご飯の定番を想像していたら、なんと朝から、凄いご馳走。晩ご飯でもいいくらいだよ。あまりに感激して、写真を撮るのを忘れたって。
ご飯にみそ汁(粗汁、岩のり、小ネギ)、茄子と挽肉のピリカラ炒め煮、カボチャの煮物、卵焼き、焼いた鮭の腹身、揚げ納豆(栃尾の油揚げに納豆とネギをを詰めて焼いてある、栃尾の油揚げは美味しいんだって、)金山寺味噌、漬け物(茄子、きゅうり、大根)リンゴ
凄いでしょう?
食後に、コーヒーを飲みながら、おしゃべりをしていたら、郵便屋さんが来て、がぜんだっちゃんは番犬になってしまった。しっかりこの家も守らなきゃと、思って、郵便屋さんに張り切って吠えた。

吠えてたら、自分で分け解らなくなって、テレビのなかの人になで吠えちゃった。さっきまで、なんとも無かったのに。


仕入れから帰ってきたご主人にも吠えてしょうがないので、狸縛りにされた。そんで、大人しくなった。


ここの廻りには、昔からワンコが全然いないんだって。だから、宿のワンコ達は、散歩がつまらなくてしょうがないそうだよ。宿に泊まったワンコが散歩すると、張り切って散歩するんだって。やっぱり、掲示板になんの書き込みも無いと、つまらないんだね。掲示板を覗くのは、犬の楽しみって実証されたんじゃないかな?


 記念写真を撮った。
 なかなか全部を入れるのは難しい。


その八 秋駄犬よ胸を張れ

色々お話をした。

初めての事で、色々五月蠅くして、迷惑かけて申し訳ない、って親分達が言ったら、
だっちゃんは、ぜんぜん静かな方だったよ。って!!

ここは、古民家だから、建材も新建材じゃないから、トイレは外での躾が最重要だって。

ところが、小型犬だと、トイレの躾は大丈夫と言いながら、来るなり、シャーってやっちゃう子も多いんだって。で、犬を叱りもせず、不始末の後を拭きもせずに、「〇〇ちゃん、めっ」、で、済ます飼い主がいるんだって!!信じられないね。そういうのが一番困るって。
台所、食堂は、犬禁止だけど、入っちゃう犬がいたり。

あと、無駄ぼえが酷くて、居る間中、吠えどうしって犬もいたんだって。

秋駄犬達にそんな子は、まずいないね。家の中で、しっこするなんて、秋駄犬には、考えられないし。無駄ぼえもしないよね。秋駄犬は、ここでの条件をクリアしてるよ。世の中には、もっと行儀の悪い奴がいっぱいいるみたいだ。秋駄犬は、もっと威張っていいんじゃないかな。

それに秋駄主は、自分とこの秋駄犬をちゃんと傍に置いておこうと、努めるよね。

お愛想じゃ無くて、またぜひ来て下さい、って言ってくれたよ。冬は、田圃がみんな雪に埋もれてしまうから、天然のドッグランだって。雪の中で、首まで埋もれて駆け回ると、少ししか走ってないのに、凄い運動になるんだって。

ぜひ、冬にまた来ようって!

Home Up↑ ←初めての旅 上 初めての旅 下→