初めて来た日
一番最初に写した写真がこれ。あまりに大変で、気づいたら、ずいぶん過ぎてしまった。もっと小さいころのぬいぐるみみたいな頃の写真を撮っておけば良かった。返す返すも残念ちっこいくせにきつそうな顔	この家に初めて来たのは、だっちゃんがまだほんの赤ちゃんだった。だっちゃんを仲介してくれた人は、「こいつは、強いよー」って言ってたけど、当然だよね。朝早く、親分に抱かれて車に乗ってやってきた。車の中が落ち着かなくて、着いた時はかなりだっちゃんの機嫌が悪かった。いったい私はどうなっちゃうんだろうと思ったし。最初が肝心だから、だっちゃんが強いってこと、この人たちにちゃんとわからせなくちゃ、って思ったんだ。だから、手を出されても、「気安く触らないで！　あんた達のこと認めたわけじゃないよ。だっちゃんは一人でも生きていけるんだから。」っていってやったんだ。思いっきり唸って、出された手に、噛みついてだっちゃんの強さをわからせようと思ったんだ。「こいつ生意気」って、ひっくり返されて、お腹を出されそうになったから、思いっきり暴れてやった。「だっちゃんは強いんだから、誰の言うことも聞かない、噛んでやるー！」って、しばらく暴れたけど、胸を押さえつけられちゃった。初めての夜も、ぜんぜん泣かなかったよ。だっちゃんは強いから、一人で生きていけるつもりだったからね。なんとか、だっちゃんの方が強いってわからせようと、しばらく戦いの日々が続いたけど、気に入らないことをしようとした、親分の手に噛みついたら、その手をのどの奥につっこまれて、オエーっとなっちゃて噛んだらいやなことになるってわかったし。ひっくり返されて暴れたら、大親分にお腹噛まれた。キャンって言っちゃったよ。しょうがないけど、だんちゃんの方が弱いんだってわかったんだ。この家では、だっちゃんが、一番下、ってわかったら、だんだん性格がかわいくなったんだって。それまでは、子犬のくせに、ちっともすり寄ってこないし、甘えないし、全然かわいくない性格だったって。
公園デビュー前
２ヶ月から３ヶ月の間の頃最初の頃は、ふにゃふにゃしてたよりなかったのに、１週間後には、すっかりたくましくなってしまった。	だっちゃんは、元気いっぱいの子犬だったから、家の中でおとなしくさせとくためには、「とにかく疲れて寝るまで遊ばせる。」ということになったんだって。親分の教育方針も単純で、「犬は規則正しい運動が大事」「たっぷり運動すればいい犬になる」というもの。そりゃ、運動不足だと、犬にとってストレスになって、性格も悪くなるかもしれないけど、その逆はどうかなぁ・・・・だっちゃん、いい犬になった？それで、次の日から、朝５時前起きて、庭でトイレを兼ねて、ボール投げ、ひっぱりっこ、プロレス、追いかけっこなんかして遊んだ。だっちゃんは、疲れを知らない子犬だから、８時半まで遊んでた。夕方も２時間くらい遊んで。じきにみんなねを上げて、「そうだ、犬は犬に遊んでもらおう」ということになった。この辺の犬は、４ヶ月半の予防注射が済むまでは、家から出ないんだって。だから、５ヶ月近くまで家の中にいるの。でも、考えてみたら、変だよね。人間の赤ちゃんは、もっと早くから、外で遊んでるよね。よちよち歩きのころから、公園で遊んでいるもの。なんで、犬だけ、だめなのかな？犬は汚いことするから？でも、人間の子供もなんでも口に入れてるけどなぁ。犬は全員予防注射をしないから？ちゃんと、犬を飼う人は、予防注射してくれるようになるといいな。そしたら、もっと早くみんな外に出れるのにね。人間の子供と比べたら、十分に大きくなったということで、ちょうどいいから予防注射をして、注射の後、慎重に様子を見て、何日かしてから、かなり早い公園デビューになった。年を聞かれたら、ずっと、「４ヶ月です。」って答えていたんだって。次の予防注射の時も、しばらく散歩は休んだけどね。
犬遊びの日々
３ヶ月半から４ヶ月くらいのころ。子犬のくせにやけにたくましい体重１１キロこの頃はまだ、そんなに痒くない	公園デビューしてからは、毎日、毎日、朝晩、いろんな大人の犬に混ざって遊んだ。追いかけっこ、プロレス、飽きず遊んだ。最初に行って、最後に帰るって感じで。グラウンドから、崖を駆け上がり、駆け下りる。勢い余って、どぶ池に落っこちる。毎日、どろんこになって遊んだ。大きな大人の犬と三つどもえで、プロレスしてて、口の周りが赤くなったことがある。びっくりされたけど、乳歯が抜けたんだよ。あの頃は楽しかったなぁ。帰り道は、遊び疲れてしまうから、早く帰って寝ようって、急いで走って帰ろうとするから、しょうがなくて、親分が抱っこしてくれた。重かったって。ご飯だよって呼ばれても、「だっちゃん、眠いよー　ご飯いらないー　寝るー」ってご飯も食べずに寝る日もあったよ。

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