だっちゃん近影


牛奥ノ雁ガ腹摺山、富士山が綺麗だった  2007/04/29


 
 GWとお正月とお盆はどこへも行かない主義のだっちゃんち、
だけど、今年はちょっと違う。

だんだん、だっちゃんの先が短くなって来たから、来年はもうわからないから、
今のうちに、行ける時に出かけよう。

でも、出来るだけ空いていそうな日に、連休初日の29日ならどうかな?って事で、出かけた。

去年、林道が閉まる寸前に、湯ノ沢峠から大谷丸まで往復したから、今度は逆に、
湯ノ沢峠から、牛奥ノ雁ガ腹摺山へ行くことにした。

ちょっと遅くなってしまって、湯ノ沢峠の終車スペースに停められるかどうか心配だったけど、
ちょうど、帰る車があって、なんとか停められ、ほっとした。

7時20分、駐車場を出発。


最初は、ササの中の道。

熊が怖い親分は、こういう見通しの悪い道が嫌い。
だっちゃんが張り切ってどんどん行ってしまうと文句言う。
文句言う暇があったら、さっさと歩けばいいのに。


笹藪が終わった。
富士山の頭だけ見える。
去年、歩いた道が見えるね。


アルプスも綺麗。


気持ちいいとこだね。


もう少し上がったら、もっと見えるようになった。
こんなに綺麗に見えるとは思わなかったよ。


綺麗だ!

 途中、向かいからグループの方達が下って来られたんで、だっちゃん達が脇に避けていたら、

「犬を10頭連れて行ってる人達がいるから、気をつけなさいね。」って、教えて下さった。

ええー!?10頭?!10頭も?!ぞろぞろと?猟犬なんだろうか?
これからの道中に不安が湧いて来るよ。

通り過ぎる時に、

「10頭の犬が居たから気を付けてね。」
「すれ違うのが大変だったのよ。」
「おたくは1頭だし、押さえてくれてるからいいけどね、10頭は大変だった。」

みなさん、口々におっしゃる。

狭い山道で、10頭もの犬に出会ったら、大変だよね。
なんだか、だっちゃんまで、同じ犬として、申し訳ない気分になるよ。



だっちゃんは犬だけど、人間と同じにちゃんと登山道を外れずに行儀良く歩くし、なるべく人に迷惑をかけないように、気を付けるつもりだけど。


白谷丸が見えて来た。
昨日、雪が降ったんだね。


ここを登れば、白谷丸。


8時7分、白谷丸。
八ヶ岳も綺麗に見える。


富士山も綺麗。
ここは眺めがいいね。

 ここで休んでいたご夫婦から、とっても酷い話をお聞きした。

お正月にある山(山名をお聞きしたけど、ここでは伏せるよ)を下山中、リードを付けていない犬とすれ違う時に、
飼い主は、「うちの犬は大丈夫だから。」と言って、さっさと行ってしまって、

困ったな、と思っていたら、その犬は飼い主を追いかけて行ったんで、あー、良かった、と思っていたら、

また戻って来て、いきなり、ご主人は両足を噛まれ、奥様も片足を噛まれたんだって!!
なのに、飼い主は先に行ってしまってるんで、何も知らずに行ってしまったんだ。

なんて酷い話なんだろう!!


痛みを堪え痛む足を引きずって、なんとか駐車場まで下山して救急車に来て貰って、
犬に噛まれた、と言うことで、警察も来た。

そうこうやっていたら、飼い主と犬が下山して来たんで、「あの犬です。」って。

この場合、運良く、飼い主と犬を見つけられたから、まだましだけど、
会えないままだったら、もっともっと酷いよね。

せっかくの楽しい山歩き、今日は綺麗な富士山が見えた、下山後の温泉を楽しみに、って、ルンルンで下ってたそうだ。
そんな楽しさが一転しての、まさかの悪夢だよ。
しかもお正月早々。

「うちのは大丈夫だから。」、なんて根拠の無い自信で、まわりに迷惑をかけないで欲しい。
何事も、絶対、なんて事は無い。
今までは大丈夫だったから、といって、これからも大丈夫、の保証なわけない。
ひょっとしたら、自分は知らないだけで、既に何か起こってるかもしれないんだ。
犬から目を離した間に、起こるかもしれない事の数々を、ちゃんと想像して欲しい。

噛まれた方は勿論、とっても不幸だけど、噛んだ犬だってとっても不幸だ。

「うちのは大丈夫だから。」という、ノーテンキな飼い主のせいで、前科持ちになったんだ。
犬も犠牲者だ。

リードを付けて、すれ違う時は横に押さえておく、たったそれだけの事で防げたんだ。
なんとも、腹が立って、悲しくてしかたないよ。


すっごく腹が立つ話だけど、救いなのは、みんな、だっちゃんには好意的に接して下さったんだ。

「お宅はちゃんとリードを付けてるし、飼い主のそばに置いてくれているから、安心だ。」って。
「あんたはおとなしくていいこだね。」って言って下さったよ。

だっちゃんはリードを付けて、飼い主のそばでじっとしてるだけなんだけど。
でも、逆に、それさえしていない飼い主が居るって事だね。


だっちゃんちが山を歩いていて出会った方達は、今までは幸い、みなさん好意的に接して下さるけど、
同じ犬連れという事で、他の犬連れの人達の話を聞く事が何度かあった。
なかには、とんでもない飼い主もいるみたいだ。

そんな目にあって、そして山で噂が広がれば、みんな犬連れに厳しい目を向けるようになると思う。
あちこち犬禁の山が増えてしまうんじゃないだろうか。

昔々は、犬は自由に山を歩けたけど、今のようにたくさんの人が山に入るようになると、
人が居ない、と思っていても、どこで出会うかわからない。
他の人に会ってから慌てて、走り回る犬を追いかけ、大騒ぎでリードを付けたりするんじゃ遅い。
足を止めて待たされ、ペースを崩されて、っていうんじゃ、良い気持ちにはなれないと思う。
昔はこうだった、なんて言ってもしかたない。
残念だけど今の時代、犬は人間以上にマナーを守って山を歩かなきゃいけないんだと思う。

犬が嫌いな人、犬が怖い人も居るし、そういう方達にとっては、犬の大小は関係ない、どんな小さな犬だって、怖いものは怖いんだもの
身も蓋もないけど、犬を可愛いなんて思うのは飼い主だけ、と思って間違いない。
たいていの場合、向かいから犬が来ると、「あ、犬が居る、やだな、こっち来るな・・・・・」って感じだと思う。

でも、たとえ、山で会いたくない一番が犬、だったとしても、
リードが付いていれば、勝手にそばには来ない、って事はわかって貰えるし、
飼い主が脇に避けて犬を手元に押さえ、犬も吠えずにじっとしていれば、少しは安心して貰えると思う。

そしたら、犬に会うのは嫌だ会いたくない、と思ってた人も、
大勢の団体に会うよりはましかな、と、思って貰えるんじゃないだろうか?
んで、おとなしくじっとしてる犬に会っていると、
やかましいおばさんグループ(おばさんごめんなさい。)に行き会うよりもいい、と思って貰えるんじゃないだろうか?

最低ランクから出発したとても、地道にポイントを積み重ね、ランクアップして、
山で犬に会うのは楽しい、とまでは行かなくても、ずっとまし、ずっといい、って立場になれるようにしなきゃいけないんだと思う。


それに、こちらが気を付けるのは、自分達も楽しく過ごすためなんだ。

迷惑をかけないように、マナーを守って、楽しませて貰おう。

だっちゃんから、切に、お願い!!

もちろん、だっちゃんちも、出来る限りの努力で気を付けるよ。



白谷丸を過ぎたら、とっても気持ちいい林の中。


一面、うっすら雪。


あんまり気持ちがいいとこなんで、思わず一休み。
こういうとこ、大好き!


んで、黒岳への登り。


8時38分、黒岳。
ここは木に囲まれて展望は無い。

「記念写真写すよ、ほら、ポーズ、しっぽを上げて!」

めんどくさいな、もう。。。


こっからも、なかなか気持ちいい道だよ。


熊の足跡じゃないかな?と、思うんだけど。

犬の足跡にしては、やたらデカイ。
だっちゃんよりもずっとずっとデカイ。
んで、指先が長くて開いてて、長い爪って感じ。

こんなに足がでかくて、指先が開いた犬は居ないと思うんだけど。。。?
例の10頭の犬の1頭?


これは、熊の爪跡だよね?

このあたりは、いかにも熊が居そうだ。


川胡桃沢の頭

ここもとっても眺めが良い。
開けてるから、気持ちも良いよ。
陽が当たってあっちいけどね。










また林の中の道、登ったり、下ったり。



んで、林の中を下ったら、賽の河原、
賽の河原と言っても、明るい笹原で、とっても気持ちいいとこだった。
賽の河原から、また登り。
これを登ったら、牛奥ノ雁ガ腹摺山かな?


9時55分、牛奥ノ雁ガ腹摺山に到着。

ここの富士山は、とっても綺麗。
富士山の南には煙が出てる。
後でわかったんだけど、野焼きの煙だったようだ。




さて、お昼ご飯だ。
お腹が空いたね。



着いた時は誰も居なかった山頂だったけど、少ししたら次々人がやって来る。
みんな、景色の良さを喜び一休み。


ご飯を食べて、休んでいたら、小金沢山の方から犬が2頭走って来た。
リードは付いてないし、飼い主はそばにいない。

大親分は思わず叫んだ。

「犬、繋げ!!」

茂みで見えないけど、慌てた雰囲気で、
「〇〇、おいで!早くおいで!!〇〇、ダメ!!おいで!!」なんて騒ぎが聞こえる。

きっと、ここまで、そんなしながら来たんだろうな。
嫌な気持ちになった方が居なきゃいいけど。。。

言われないから大丈夫、ってわけじゃないよね。
その場では、言いたくても言わないで我慢してる人も多いんだもの。
そして、別の時に誰かに話して、犬連れの悪い噂が広がるんだ。


恐れをなしたのか?犬連れの人達は、こっちには来ない。
見えないとこで、休憩にしたのかな?

向こうも嫌な気持ちだろうけど、
最初っから、人が居そうなとこではリードを付けておけばいいのに。
百歩譲って、離してたとしても、最低限、人間が先頭を歩いて、犬は後を歩かせていたら、
先頭の人間がすぐ発見出来てすばやくリードに繋げるし、こんな事にならないのに。


今日は犬連れの嫌な話を二度も聞いて、またまたこんなのに遭遇して、
あーあ、気持ちがぐったりしちゃうよ。

10時38分、もう少しゆっくりしたかったけど、気分も草臥れた事だし、もう帰ろう。


さあー、下りだ。

気持ちいい風に吹かれるだっちゃん。


こういうとこ、大好きだよ。


走っておりようね。


下ったら、また上りだ。


だっちゃんは笹の中を歩くのが好き。
ガザガザ音が出るのが面白いんだ。
陽が当たってあっちいけどね。


11時7分。
川胡桃澤ノ頭に戻って来た。


日影は涼しくて助かるよ。


ここは、色々変化があるから、飽きずに歩けていいね。


次々、雰囲気が変わるんで、楽しんで歩ける。


日影は涼しくて楽だしね。


倒木もけっこうある。


どこが道かな?


ここを通るの?


わかった、よいしょ、っと。


気持ちいい林のとこに戻って来た。
もう、雪が消えてしまったね。

ここは気持ちいいし、白谷丸はきっと人が多いだろうから、一休みして行こう。


空気がとっても気持ちいいんだ。


あんまり気持ちいいんで、ここで少し長く休憩。


風の匂いを感じるよ


12時10分、白谷丸に戻って来た。
富士山は往きよりも少し霞んだね。


ケルンを積んだ展望台みたいなとこへも行ってみた。


眺めがいいね


ぐるっと、見える。


記念写真。


さあ、帰ろう!


帰り道で吃驚した。
こんなに急だったっけ?
湯ノ沢峠からこんなとこを登ったんだったっけ?

登った時はそうも思わずに登ったんだけど。


今日も楽しかったね!
また来たいな!!

12時43分、湯ノ沢峠の駐車スペースに無事に戻った。

これで、去年の12月、ここから大谷丸まで歩いた道と繋がった!!
牛奥ノ雁ガ腹摺山から大谷丸まで、道が繋がったよ。


歩いたコース:湯ノ沢峠駐車場(7時20分)ー>白谷丸(8時7分)ー>黒岳(8時38分)ー>川胡桃澤ノ頭(9時12分)ー>(9時55分)牛奥ノ雁ガ腹摺山(10時38分)ー>川胡桃澤ノ頭(11時7分)ー>黒岳(11時35分)ー>白谷丸(12時10分)ー>湯ノ沢峠駐車場(12時43分)

所要時間:5時間23分。


今日はあちこちで景色を眺めながら、ゆっくり休みながら、のんびりだったよ。

終わってみれば、「もう少し頑張って、子金沢山まで行っていれば良かったかな。」、って。
そうしたら、次に、石丸峠から小金沢山まで歩けば、大菩薩嶺から大谷丸まで歩いた道が繋がるのに。
なんとか道を繋げたいけど、石丸峠から牛奥ノ雁ガ腹摺山まではけっこう大変そうだから、老犬のだっちゃんには無理かな。。。

この時から次の目標が出来たよ。


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