だっちゃん近影


小金沢山、道が繋がった!!  2007/05/12


 2週間前、湯ノ沢峠から牛奥ノ雁ガ腹摺山まで歩いて、大谷丸までの道が繋がった。

これで、大菩薩縦走路のうち、上日川峠から石丸峠までと、牛奥ノ雁ガ腹摺山から大谷丸まで歩いた事になる。
となると、とうぜん、石丸峠から牛奥ノ雁ガ腹摺山まで、歩いた道を繋げてみたくなる。

地図やガイドブックやネットで色々調べてみると、問題点が色々ある。

コースタイムが長すぎじゃないだろうか?
もうかなり暑くなったし、しかもだっちゃんは13歳の老犬、そんなに長く歩けるだろうか?
牛ノ寝通りと小金沢山との分岐のあたりは、ヤブが深くて迷いやすいとか?
小金沢山は木の根がいっぱいで道が不明瞭とか?

はたして、軟弱なだっちゃん一家は行けるんだろうか?
不安はいっぱいあるけど、一つ一つ、対策を考えた。


上日川峠から歩き始めると、時間的にかなり厳しいけど、木屋平からなら、少し短縮出来る。
石丸峠登山口の林道に、5,6台くらい車を停めるスペースがあるそうだから、早い時間に行けば停められるだろう。
そこからなら、往復のコースタイムは、6時間5分。
休憩を入れて、7時間を切るくらいで歩けるかも。
それなら、なんとか老犬のだっちゃんでも大丈夫かも。

前に歩いた時の記憶では、登り初めはけっこう急な階段だった記憶があるから、急な登りの間はペースを控えめに歩き、
緩やかになったらペースを上げ、石丸峠あたりは気持ちよいとこだから、出来るだけペースを上げて次に備え、
小金沢山の登りでは道を間違えないように、ばてないように慎重にゆっくり登り、
小金沢山と牛奥ノ雁ガ腹摺山の間は、そんなに標高差が無さそうなんで、出来るだけコースタイムを切るペースで歩いて。
テンポ良く歩いて、休みすぎてだらけないように気を付けて、あまり長い時間かからないようにしよう。

暑さ対策には、出来るだけ朝早くから歩き出せるように、早起きして出かけよう。

ヤブや木の根で迷いやすい所の対策には、地図をよくよく見て覚えるようにして、
GPSにも、ルートをしっかり作って入れた。

1週間前からだっちゃんは、パワーが付くように、と、馬刺を振る舞われ、
前日はスタミナが続くように、と、炭水化物が大目のメニューだった。

準備万端。


この前のセブンイレブンでお昼ご飯とおやつを買って、県道大菩薩初鹿野線へ。
右に石丸峠登山口、左に親水広場への道とが横切るところに車を停めた。
他の車はまだ一台も居なかった。

6時16分、いざ、出発。



今日は、だっちゃんは車酔いしなくて済んだよ。
最初がけっこうきついよね。


スミレが咲いてた。


倒木が道を塞いでる。

だっちゃんは乗り越えようとしたんだけど、
「最初っから無理しないで、潜りなさい。」って。

だけど、潜る時に後足元が崩れるし、背中をぶつけるし、
やっぱりジャンプすれば良かった。


張り切って登るだっちゃん。


「もっとゆっくり行こうよー」

ダメダメ、先は長いんだよー


6時44分、土室日川林道に出た。

本当は、こっちに車を停めたかったんだけど、駐車スペースがあるかどうか、わからなかったんだ。
ここからなら、コースタイムを45分くらいは短縮出来るものね。

二台くらいは停められそうだろうか?
迷惑かな?


この階段もけっこう急だよ。


途中、眺めがいいとこがあると、ほっとする。
うちの人間は、「また頑張って歩こう」、って気になるんだって。


6時50分、開けたとこに出た。
だっちゃん、ここ、知ってる。


まだまだ登りは続く。




歩いていて、富士山が見えると嬉しくなる。
何度見ても、いつも嬉しくなる







ごそっと崩れていたところ。
ここは、後々目印になった。


7時25分、石丸峠。

ここまで、1時間10分、けっこういいペースかな?


前にここに来た時に、だっちゃんが行きたかった道、
今日は行けるんだ。
張り切って行こー!


前に来た時は曇ってたけど、こんなに綺麗に見えるんだね。


前にだっちゃんが駆け下りた道が見える。
あそこを駆け下りたんだね。


わかりにくい写真だけど、右に分岐がある。
ここは真っ直ぐ行った。


7時32分、牛ノ寝通りと小金沢山との分岐。

あっちの道も気になるね。
心配したけど、ササヤブは深くないし道標もちゃんとある。




陽が当たると、やっぱり暑いね。


天狗棚山から。
このあたりの道は石ころが多くて、だっちゃんのペースはちょっと落ち気味。


石ころがなくなって、歩きやすい道になった。
とたんに張り切るだっちゃん。


あの山に登るんだ。
登るだけじゃなくて越えて行くんだね。






7時47分、狼平。

ここで少し休憩しておやつを食べ、次の登りに備えた。


気持ちいいとこだね。
こんなとこで、のんびり昼寝するのもいいだろうな。


いよいよ小金沢山の登りだ。
だっちゃんはこういうとこも大好きだから、張り切って登る。
日影で涼しいのも嬉しい。


ピンボケだけど、白い花が咲いてた。


張り切って登っていると、
「そこはテープが無い!道じゃないから戻っておいで。
あんたは後を歩きなさい。」って言われる。


あちこちに倒木がある。

「無理しないで潜りなさい。」って言われるんだけど、
最初の倒木で言われた通りに潜ったら足元が崩れたもん。


それ以来、だっちゃんは乗り越える事に決めたもんね。


よいしょ、


こらさっ、と。


確かに、道が不明瞭になるとこもあったけど、所々にしっかり赤いテープがある。
前方の赤テープを捜しながら歩くと大丈夫だった。


8時41分、小金沢山に着いた!

ここまで、2時間25分。
だいたい予定通りだね。


ここまで来れただけでも、大満足だね。


だっちゃんお腹が空いたよ。


いつもの朝ご飯の時間をだいぶ過ぎてるもん。


鮭おにぎり、ウマー


頂上からの眺め。


倒れている木がいっぱい。
ここは風が強くて、木が倒れてしまうらしい。


エネルギーを補給したし、
8時57分、牛奥ノ雁ガ腹摺山目指して出発。


山頂からの下りは岩があったけど、すぐに笹の中の道に。
笹原と林が交互にある感じ。


とっても気持ち良かったとこ。
このあたりで、今日初めての人に会った。


こっちも、あちこちに倒木がある。
勿論、飛び越えるよ。


9時30分、牛奥ノ雁ガ腹摺山に到着!!

めでたく道が繋がった!!
富士山に向かって、みんなで
「バンザーイ!!」をした。


今日も富士山が綺麗だ。


お天気がいい日で良かったね!


2週間前よりも、雪が減ったようだ。

この前と同じに、少しだけ日影になってる場所で、お昼ご飯。
セブンイレブンで買ったお弁当を食べようとしたら、

「箸が入ってない!!」
「ええー?!」

そういえば、「暖めますか?」って聞かれて、「いいえ、けっこうです。」って言ったけど、
「お箸使いますか?」って聞かれなかった。

アルバイトみたいな子だったから、忘れちゃったんだね。
まあ、しかたない。

こんな事もあろうかと、おやつ袋の中にはいつも、お箸とスプーンとフォークが入ってるんだ。
「用意いいでしょ?」って、親分は得意顔。
今回は良かったけど、これからは、お箸をちゃんと入れてくれるか確認した方がいいね。

ご飯を食べながら、
「歩いた道が繋がったねー」
「2年前に大菩薩嶺に登った時は、まさか、縦走路をこんなに歩くとは思わなかったね。」って。

ほんとに、まさかまさか、だね。
あの時は、大菩薩嶺に登れただけで、とっても嬉しかったんだもの。


ここで、少しゆっくり休もうと思ってたんだけど、
ご飯を食べ終わったらもう用はない、とばかりに、だっちゃんが歩きたがるんで、出発する事に。

まだまだ、先は長いんだよ、のんびりしてる余裕はないよ、って、だっちゃんが言ったら、
「そうだなー、車に戻るまで、だよな。」って、大親分。
「家に帰るまでが遠足、だったよね。」って親分。

そうそう、また張り切って、歩こうー!

9時58分、出発。
そういえば、ここに居る間に誰も来なかったね。だっちゃんちの貸し切りだったよ。
この前はGW中だったから、けっこう人が居たけど、今日はやっぱり少ないんだね。
ここまでに会った人も、二人連れの方達が2組と、単独の方が二人だけ。



倒木が連続してる。


あらよっ


ほいっ


どだっ!!

ハードル選手になれるかな。


だいぶ暑くなって来たけど、笹原と木のあるとこが交互に続くんで、ずっと暑い思いをしなくてすんで助かるよ。

10時34分、小金沢山に戻って来た。
往きと違って、山頂は、けっこう人が居た。

「山頂は狭いし陽が当たって暑いから、少し下ってから休もう。」って言われたけど、
だっちゃんは、上まで行ったら美味しい物、って楽しみに登ってるんだよ。
ここで食べなきゃ納得出来ない!!

って、頑張ったんで、チーズを貰った!



チーズを食べたら、すぐ出発。


下ってたら、けっこう登ってくる方達がいる。
湯ノ沢峠まで縦走するのかな?


二人連れの方達、5人くらいのグループの方達、10人くらいのグループの方達、色々な方達が登って来る。

その度に、脇に避けて待つ。
ここは、どこへでもすぐ避けられるからいいね。


今日は色々なところを歩けて、楽しいよ。


11時26分、狼平に戻って来た。

おやつちょうだい!!

道標の脇にある木の木陰で、しばし休憩。
ここまで戻ったら先が見えたかな?

 おやつを食べ終わるなり、さっさと歩き出そうとしただっちゃんだったけど、
人間達は、「待て、もう少し休もう。」って言う。

気勢をそがれただっちゃんは、ふてくされて伏せた。
んで、人間達が、「さあ、行こう。」って言い出した時は、

やだよ、だっちゃん、もう一度おやつを貰うまで動かないよ、と抗議した。
抗議したけど、無視されたんで、しぶしぶ歩き出した。
だけど、歩き出してから、忘れ物がある、って、戻ってやったんだ。

根負けした人間は、仕方なくおやつを出し、だっちゃんはバニラケーキをせしめた。
頭の差だね。


天狗棚山に登ろうとしたら、20人くらいのグループの方達が下りだしたところだった。
すれ違うのも大変そうだな、って思っていたら、左に道がある。

どこに出るのかな?行き止まりかな?って思ったけど、
例え、戻る事になっても、待ってる事を考えたら、動いてる方が気が楽かな?

って、事で進んでみたら、

ササで道がだんだん狭くなり、笹藪がだんだん深くなり、歩くとガサガサ音がして、だっちゃんは嬉しくなった。



で、ここに出た。

なーんだ、ここに出る道だったんだー!

来る時に、分岐と「小菅村」とだけ書いてある道標を見つけて、どこへ行くんだろう?って思ってたんだ。

だいぶ暑くなってきたし、あとは無理しない程度に急いで戻ろう。


今度いつ見られるかわからないから、
もう来られないかもしれないから、
しっかり目に焼き付けておこう。


あの山を越えて行ったんだ。

1年半前、ここで見た時には、まさか行けるなんて思いもしなかったよ。


途中、「日影があったら少し休もう。」、って言ってたんだけど、なかなか日影が無い。
ようやく日影があった時には、だいぶ草臥れたよ。
冬毛しっかりのだっちゃんは暑かったもの。
しばらく動きたくなかったよ。


12時35分、最初の林道を横切るとこを通過。
12時50分、無事に戻って来た!

6時間34分、よく頑張ったねー!

歩いたコース:木屋平(6時16分)ー>ジャリの林道を横切る所(6時44分)ー>石丸峠(7時25分)ー>狼平(7時47分)ー>(8時41分)小金沢山(8時57分)ー>(9時30分)牛奥ノ雁ガ腹摺山(9時58分)ー>(10時34分)小金沢山ー>狼平(11時26分)ー>ジャリの林道を横切るところ(12時35分)ー>小屋平(12時50分)

所要時間:6時間34分。頑張ったー!!


2年前には思いもしなかった小金沢山、思いもしなかった縦走路。
大菩薩嶺から大谷丸まで、歩いた道が繋がった!!
しかも、縦走出来ないだっちゃんちでは、大菩薩嶺以外、往復歩いてるんだ。(大菩薩嶺は2度行った)

これは、やっぱり、13歳の老犬としては、快挙じゃないだろうか?

「よく頑張った。全行程手助け無しで自力で歩いて、自分からどんどん歩いたし、えらい、えらい!!」て、いっぱい褒められたよ。

残りの、大谷丸から滝子山への道、もう暑くなるからしばらくは無理だけど、
冬になる前、寒くて晴れた日に、行けるといいな。

夏の間、しっかり体調管理して、体力を維持して、チャレンジしよう!
縦走路を全部歩けたら、うーんとお祝いして貰おう!!




帰り道、景徳院の駐車場のトイレを借りて、一休み。

景徳院の門。
だっちゃんは入れないから、覗くだけ。


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