成長記
しつけ 2002/12/20 |
だっちゃんは、芸無しだ。 たいしたことは出来ない。 なんせ、ここんちの方針は、「噛まなければよし」という単純なもの。 まあ、それが出来ればせわないか。 自分で言うのもなんだけどね。 後は、自分たちが、楽をしようというのがメイン。 来た頃のだっちゃんは、とても、気が強くて威張りたがりだったので、 あまり、多くは期待されなかった。 このうちで、一番下だってわかって、よその人や、犬に噛みつかない これだけでいいって。 だから、ご飯は人間が食べ終わってから。 ドアから出るときは、人間が先。 ひっくり返されたら、おとなしくしている。 歩くときは、人間に合わせる。 人間が一度やると決めたことは、どんなに暴れても最後までやられる。 こんな感じのことを毎日してた。 とにかく、子犬の頃は、毎日外で、暴れまくってたから、家のなかでは、 疲れ切って、おとなしくしてたよ。これが、子犬時代のすべてかな。 いたずらする元気も無かったし。待ってたら、また、外で遊んで貰えるって わかってたから、それまで寝てようって。 家のなかでは、遊んで貰えるまで、おとなしくしてるって、習慣が自然に付いたしね。 これは、家で仕事してるため、犬の都合に合わせられないからなんだって。 仕事中は、静かにしててくれなきゃ困るって。 だから、一人でいるときと、一緒の時は全く違ったって。 トイレは、「子犬時代の時間割」や、「檻はいや」でも書いたけど、時間になると、 外に連れて行って貰えるって、覚えたら、それまで我慢出来るようになるだろうって、 こまめに、外に連れて行って貰った。 庭に出て遊んでたら、もよおしてくるしね。 だから、だっちゃんは、トイレのしつけの苦労はなかったはずだよ。 1週間ほどで、だいたい8割は外でするようになって、 あと2割、我慢出来ないときは、家の中のトイレでしてた。 そのトイレは、もとはケージ。ケージに入ってたのは、3日くらいしか無いけど、 その間に、臭いがついたんだ。 朝、5時前に親分が起きてきても、間に合わなくて、ケージのなかで、しちゃったりで。 だから、ケージの下半分が、自然にトイレになった。 トイレはだっちゃんが決めたんだ。教えられたわけじゃないよ。 一度、2階に連れて行かれた時だけは、トイレがないから、失敗しちゃったけどね。 ケージをトイレにってのは、いいアイディアだと思わない? 犬はケージに入らなくて済むし、人間がトイレのしつけに苦労がないし。 でも、しょっちゅう、庭に出して、遊んでやるのはとても大変だったって。 今だけだ、もうすぐ楽になるって、がんばったんだって。 お座りは、単純に、ご飯の時親分が、「お座り」って言いながら、食器を高く上げたから、 自然に座った。目一杯遊んでくたびれていたから、おとなしく座ってて、 親分が食器を目の前に持ってきて、「よし」って言ったから、自然に食べた。 「だっちゃん、行儀いいね」って誉められながら食べたけど、 くたびれていただけ。 最初はまだ、上手に食べられなかったから、親分が片手で食器を持って、 もうかたっぽの手で、ご飯を寄せてくれていた。 最後になると、なかなか取れないから、手で取って食べさせてくれた。 毎回そうだから、自然にご飯のしつけになったかな。 ご飯の途中で、「あっ、待って、入れるの忘れた」ってご飯を取り上げられること あるけど、おとなしくまってるよ。 それで、お座りと、ご飯の前の待ては覚えた。 でも、時々、大親分が、だっちゃんをからかって、 よしって親分が言ったら、だっちゃんを押しのけて、だっちゃんのご飯を食べるまねをする。 だっちゃんは、ちょっと困ってしまう。 親分に、「だっちゃん困るよ。」って訴えるんだ。 「可哀想だから、やめなよ。」って言ってくれるからね。 本当は食べないって、知ってるけど。 でも、もし、食べられちゃったら、困るもの。 お犬の学校 2002/12/22 だっちゃんが、まだずっと小さい時、誘われて、子犬のためのしつけ教室ってのに つきあいで行った。 同じ年頃の、子犬達がいたから、だっちゃんは、遊びたいのに、誰もだっちゃんと 遊ぼうとしない。飼い主の影に隠れるような子ばかりだった。 なんだか、上品な飼い主達、シャイな子犬達、 それに引き替え、がさつな飼い主、がさつな子犬って訳で、とても浮いていた。 お座り、伏せ、待て、着いて歩くなんてのをやったんだ。 待て以外は、だいたい覚えてたから、どってことなかったけど。 待ては、ちょっとむつかしい。 落ち着きがないからだ、って言われる。 エネルギーが満ちあふれてしまうから、一時も、じっとしていられない。 嬉しくなると、わけがわからなくなって、ますますはしゃいでしまうから。 ちょっとでも、何かがあると、興奮して、びよーん、びよーんってはねちゃうんだ。 そうなったら手がつけられなかったって。 で、教室で、そういうときは、リードを下に強く引いて、お座りさせなさいって習った。 でも、だっちゃんの動きが激しくて親分にはタイミングがなかなか難しかったって。 どれぐらい力を入れていいものか、わからなくて。 いくら元気とはいえ、子犬だから、首は大丈夫かと思ったらしい。 でも、訓練士の先生が、かなり力入れてるんで、けっこう平気なもんだんだって、わかったって。 わからなくていいのにね。 でも、お座りして、落ち着いたようにみえても、立つとまた、はしゃいじゃって、 なかなかうまく行かなかった、今でもかわらないもんね。 子犬のときのように、いつまでもってことはなくなったけど。 でも、歩いて止まったら、お座りするってのは、なんか意味があるのかな。 だっちゃんは、その時、すでにアレルギーでカイカイだったので、 外では、絶対に座るなって言われてたんだけどな。 その教室では、命令の言葉を統一するために、って、色々英語で、命令するんだよ。 「座れ」「伏せ」「待て」までは、いいけど、 「ヒール」人間の左に着いて歩く 極めつけは、「カム」、「来い」じゃだめなのかな。 「カム」を練習するときは、ちょっと離れたとこに、お座りさせられて、 「OK、**ちゃん、カム」って、言うんだって。 それに、親分はおそれをなしてしまったよ。 これは、ここで、練習して出来るようになっても、外では絶対に言えないから、 なんの役にも立たないって。 それから、散歩中に他の犬と仲良くするって練習で、 まず、飼い主同士が、敵じゃ無いって教えるってことで、 お互いに歩いて行って、出会うと立ち止まって、挨拶して、 飼い主同士が、握手して、それから、犬同士挨拶するってのがあった。 でも、変だよね。日本では、握手なんてしないもの。 だっちゃん、握手してる人みたことないよ。 外国の人が、だっちゃんをかまってくれた時だって、握手はしなかったなぁ。 それで、教室は意味が無いってことになった。 それに、だっちゃんは、アトピーで、痒くて、はげはげ体質だったから、 チョークチェーンは、首の周りの毛が切れて、皮が傷だらけになったんだ。 おまけに、だっちゃんの特技は、首輪抜け。 後ろに下がって、頭を下げて、頭を右か左に振ると、首輪が抜けるんだ。 チョーク首輪なんか、ちょろいよね。 だから、だっちゃんの首輪は、きちきち指1,2本しか入らないようになってる。 絶対に抜けないように。だから今はつまらない。 それでも、週1くらいで、2ヶ月くらい行ったかな。忘れちゃったけど。 でも、やっぱり、行って良かったのかな。 愛玩犬用の教室でなくて、作業犬用の教室に行けば少しは違ったかな、どうなんだろう。 自分とは違う考え方、やり方を知ることは、とてもいいことだと親分は言ってる。 もしかしたら、もっといいやり方があるかもしれないものね。 自分にあうやり方を、取り入れていけばいいかって。 たいして行かなかったけど、とりあえず、初級コース終了ってことになったよ。 目障りだから、早く追い出そうと思ったのかもね。 だから、だっちゃんは、名犬にも、忠犬にもなれず、だっちゃんになった。 |
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